2010年09月29日

時代劇





ランク
1位

花のあと [DVD]

北川景子 , 甲本雅裕 , 宮尾俊太郎 , 市川亀治郎 , 國村 隼 ,

レビュー数
4
レビュー平均得点
3.0

○ 何だかな〜
レビュー内容: 映画を観た感想としてはかつて綾瀬はるかの「ICHI」という映画があったがそれとなんとなく被る。まず主人公の名前が「いと」で向こうは「いち」な所や相手役の男がひょうきんな所や女性が主役の時代劇な所とか微妙に被っていて新鮮味がなかった。北川景子自体もチャラチャラした役が多いので見ていて違和感あったしエロスを感じるシーンとかもなかったし退屈としかいいようがない作品だった。

○ 北川景子の整形
レビュー内容: 北川景子って、眼と鼻と唇を整形手術していると思う。

以前、雑誌で、北川景子のデビュー前の写真を観たことがある。

まだ北川景子が、十代のグラビアアイドルの卵みたいな写真だったが、

顔が全然違う。いや、眼と鼻と唇だけが微妙に違うのだ。

とくに、眼は完全に一重だったのを、二重にしたようだ。

そんな女優を、偉大な藤沢周平の原作映画に主演させた製作・監督は

何を考えているのか?

時代劇に、整形美人が出てきたら、観る気なくなりますよね。

○ 藤沢周平原作映画にハズレなし!?
レビュー内容: 最初、『少女コミック』から出てきたような美少女剣士然とした北川景子の表情と目、感情のこもらないセリフに、少なからず不安を抱きました。でも、凛とした可愛さはあったし、ダメだと斬り捨てられないものがりました。しばらくすると、脇役の上手さもあってか、段々とぶっきらぼうなセリフ廻しが味に変わります。



彼女がふすまを開けたてするとき、いかにも作法の先生に習ったとおりにやっている感じなのだけれど、それが仲々いじらしくてよかった。これまたちょっとあぶなっかしい感じの宮尾俊太郎(初めて見た。ダンサーでTVドラマでも活躍しているらしい)とのぎごちない出会いの後、北側と宮尾との試合は、殺陣として、けっこう頑張っているように見えたし、クライマックスで、市川亀治郎との決闘シーンで見せる殺陣では、市川亀治郎と互角に渡り合うのが凄い。



脇役が上手いと記しましたが、國村隼、柄本明の上手さはあらためて言うまでもありませんが、市川亀治郎の悪役ぶりがいかにもの「型」を決めているのと、許婚者の片桐を演じる甲本雅裕のとぼけた演技がまたいい。甲本は、物語のちょうど半分くらいまでは気配しか漂わずに、やっと出たと思ったら、カッコ悪いし、出てくる度にむしゃむしゃご飯を食べてるし。(笑) でも、前半の、ある意味悲劇を柔らかくそして優しく包み込むような物語に変えるためには、彼のあの『破顔一笑』というのがピッタリのグシャグシャな笑顔が本当によかった。

ただ、若手で演技のしっかりした伊藤歩の登場シーンが少なかったのはちょっと勿体無かったかな。



これまで映画化された藤沢周平作品は、「男」という印象が強かったのですが、本作は女心を描く映画でした。

主人公の美剣士以登が剣の使い手の孫四郎に一目惚れし、彼の死に疑問を抱いて真相を探るのも一つの愛である。また、以登が許婚の才助に協力を頼み、彼女を信じてひたすらに働く姿を見て次第に才助を見直し心を寄せるのも愛である。



最初はただの多飯喰らいと思っていた才助が、次第に頼りに思えてくるのが面白い。あたたかく、凛とした潔さ、じんわりと幸せな気持ちにさせてくれる作品でした。

鶴岡公園の桜や、玉川寺の見事な庭園、雪の月山など、山形庄内地方の美しい自然が、情景を豊かに表現している。これまで映画化された藤沢周平の作品はたくさんありますが、本作も名作の一つに数えていいと思います。

○ オーソドックスな時代劇を背景に展開する二種類の愛
レビュー内容: 時代小説の名手、藤沢周平原作の映画化。すでに氏の作品では「たそがれ清兵衛」、「武士の一分」、「山桜」などの映画化もあり、本作品にも期待は高まる。ひょんなことから互いにほのかな恋心を抱きながら、家督を粗相なく継いでいかねばならぬという武家のしがらみに絡め取られる男女、孫四郎と以登。そんな彼等が藩政を預かりながら公私において不忠義な重臣と係わりを持ったせいで歩むことになる運命を描いた作品だ。そんなストーリーを以登の父親役の國村隼が多くを語らぬ渋い演技で締める。剣術を能くする女性主人公、以登を演ずるのはかってのオリコン調査で「同性が思わず見惚れてしまう憧れの女優」で一位の座を射止めた北川景子。凛とした女性像を演じている。中盤以後は市川亀次郎演ずる藤井勘解由の暗躍ぶりが物語に鬱々とした暗い影を落とす一方、どこかスマートさのない以登の許婚の婿、才助の飄々とした人物像がなんともいえぬ味わいを見せてほどよいバランスを見せる。これ以上は見てのお楽しみだが、清清しい結末に時代劇の面白さを感じつつ、孫四郎のために激しい情熱を燃やした以登が才助の寄せる激しさとはまた異質の愛情表現に次第に心を開いていく心理描写の心憎さにも拍手を送りたい作品だ。






ランク
2位

花のあと 【初回限定版】 [DVD]

北川景子 , 甲本雅裕 , 宮尾俊太郎 , 市川亀治郎 , 國村 隼 ,

レビュー数
3
レビュー平均得点
2.5

○ いろんな意味でため息の出る作品
レビュー内容: 賛否が分かれるんでしょうね。

北川景子と國村隼が好きで初回限定版を購入しましたが、静かなオープニングで不安になり、北川景子の未熟な剣捌きで更につらくなりました。

剣道経験者は失笑すらすると思います。

時代劇初挑戦と言い訳が無ければまだマシだったと思いますが、モデルあがりの北川景子にハイレベルな演技や殺陣はミスキャストですね。

興行なので数字がとれなきゃ映画はダメでしょうけど、せめて武道経験者を主演に選ぶべきだったと非常に残念。

武士の一分は木村拓哉、たそがれ清兵衛は真田広之とどちらも剣道経験者だっただけに完成度は抜群で、どちらも演技力も最高だと思ったのですが、今作品は原作者も生きていれば残念に思ったはず。

監督が中西健二だったから実現した作品でしょうけど、山田洋次なら主演の北川景子は撮影中毎日泣いてたでしょうね。

北川景子の現代劇の次回作に期待します。

脚本と他の共演者に関してはプロの仕事って感じさせる物に仕上がってるので、北川景子ファンでなければ我慢できないと思います。

我慢できる方にはオススメです。

特典映像のメイキングはナレーションをつけて欲しかった。

殺陣師のインタビューはお世辞しか言ってません。

○ 北川景子の演技力
レビュー内容: 最低です。見ていて可哀相になるくらい‥
花のあとは、北川景子初の時代劇で期待していましたが内容もなんだか分からなく、ストーリーが掴めませんでした。

やっぱりモデルやっていればよかったのにと思いました。

○ 藤沢周平原作映画にハズレなし!?
レビュー内容: 最初、『少女コミック』から出てきたような美少女剣士然とした北川景子の表情と目、感情のこもらないセリフに、少なからず不安を抱きました。でも、凛とした可愛さはあったし、ダメだと斬り捨てられないものがりました。しばらくすると、脇役の上手さもあってか、段々とぶっきらぼうなセリフ廻しが味に変わります。



彼女がふすまを開けたてするとき、いかにも作法の先生に習ったとおりにやっている感じなのだけれど、それが仲々いじらしくてよかった。これまたちょっとあぶなっかしい感じの宮尾俊太郎(初めて見た。ダンサーでTVドラマでも活躍しているらしい)とのぎごちない出会いの後、北側と宮尾との試合は、殺陣として、けっこう頑張っているように見えたし、クライマックスで、市川亀治郎との決闘シーンで見せる殺陣では、市川亀治郎と互角に渡り合うのが凄い。



脇役が上手いと記しましたが、國村隼、柄本明の上手さはあらためて言うまでもありませんが、市川亀治郎の悪役ぶりがいかにもの「型」を決めているのと、許婚者の片桐を演じる甲本雅裕のとぼけた演技がまたいい。甲本は、物語のちょうど半分くらいまでは気配しか漂わずに、やっと出たと思ったら、カッコ悪いし、出てくる度にむしゃむしゃご飯を食べてるし。(笑) でも、前半の、ある意味悲劇を柔らかくそして優しく包み込むような物語に変えるためには、彼のあの『破顔一笑』というのがピッタリのグシャグシャな笑顔が本当によかった。

ただ、若手で演技のしっかりした伊藤歩の登場シーンが少なかったのはちょっと勿体無かったかな。



これまで映画化された藤沢周平作品は、「男」という印象が強かったのですが、本作は女心を描く映画でした。

主人公の美剣士以登が剣の使い手の孫四郎に一目惚れし、彼の死に疑問を抱いて真相を探るのも一つの愛である。また、以登が許婚の才助に協力を頼み、彼女を信じてひたすらに働く姿を見て次第に才助を見直し心を寄せるのも愛である。



最初はただの多飯喰らいと思っていた才助が、次第に頼りに思えてくるのが面白い。あたたかく、凛とした潔さ、じんわりと幸せな気持ちにさせてくれる作品でした。

鶴岡公園の桜や、玉川寺の見事な庭園、雪の月山など、山形庄内地方の美しい自然が、情景を豊かに表現している。これまで映画化された藤沢周平の作品はたくさんありますが、本作も名作の一つに数えていいと思います。






ランク
3位

十三人の刺客 [DVD]

片岡千恵蔵 , 里見浩太朗 , 嵐寛寿郎 , 内田良平 ,

レビュー数
4
レビュー平均得点
5.0

○ 菅貫太郎!最高!!
レビュー内容: 昔々、ビデオで見て、いっぺんで、菅貫太郎さんの大ファンになってしまいました(笑)

○ 必見!モノクロ・クールでハードタッチの硬派集団アクション時代劇!「触れると手が切れるような」全編に終始漲る緊張感が素晴らしい!
レビュー内容: リメイク版鑑賞前にオリジナル版を予習!

三池崇史監督、役所広司主演で再映画化、9月25日(土)より全国ロードショーの映画『十三人の刺客』のオリジナルです。



東映がチャンバラ映画から任侠暴力団映画に移りつつあった中で誕生したという「集団抗争時代劇」。

モノクロ映像に、実録ハードタッチの作風で、全編に渡って終始みなぎる”ひんやりとした”緊張感が素晴らしい!



将軍の弟の悪行に、道義ではなく、あくまでも政治的な対応をする老中たち。

そして抹殺の密命が下り、かくて十三人の武士が選ばれ、襲撃計画が企てられる。

冒頭から、大がかりな屋敷内のセットと、それをクレーンでとらえたカメラがいい。



往年の時代劇スター片岡千恵蔵、嵐寛寿郎に、以前とは打って変わったこのリアルでハードな演技を、させる方も、する方も凄い。

その片岡千恵蔵は、三味線を引くシーンでは唯一、色艶を出しながらも、その中に余裕と凄みを感じさせる。

遊び人の里見浩太郎も、それを見て加勢を決断、精悍さが凛々しい。

プロフェッショナルな武士の西村晃、13人目に加わる山城新悟も真面目で若々しい。

そして、丹波哲郎もそのクールな容姿と貫録で魅せる。

ナレーションは、お馴染み芥川龍之介ですが、後年の人情調ではなく、あくまで堅調な語り口が珍しい。



音楽は、「ゴジラ」など東宝特撮映画でも有名な、伊福部昭先生!

それ以外の映画音楽での功績のほうが重要かもしれませんが、やはり特撮映画の音楽でなじみ深いです。

本作でも、後の特撮映画音楽で有名なフレーズが何度も聞けますが、作風に合わせて出しゃばらずに抑え気味でドラマを引き立てます。



終盤30分に及ぶ「13人対53騎」の壮絶な殺陣は、時代劇映画史上最長!

平安の世の中、武士たちも真剣を交える機会がない時代の戦いは、それまでの型にはまったスタイルの殺陣ではなく、闇雲に必死に剣を振り回したり、のたうちまわるという、まさに命がけの戦闘。

剣を何か所にも隠したり、狭い路地に逃げ込んだり、角で切り返して待ち伏せたりと、理論的な戦術もリアル。

ラストシーン、殺し合いの狂気の末に、武士たちは何を見たのか。



レンタルでも見れるDVD特典映像は、10枚のスチール、特報と予告編(計約5分)収録。

○ 可哀想な西村晃さんの代表的名作
レビュー内容: 黒澤明監督“七人の侍”と小林正樹監督“切腹”を足して2で割ったような作品ですが、やはり東映時代劇を代表する一本だと思います。 封建時代のいい所−武士道とか、観念に殉じて戦うことが出来る−と、悪いところ−ひどい主君に仕えてしまったが最後−がはっきり描かれている脚本が見事です。 戦前からの時代劇の大スター、片岡千恵蔵や嵐寛寿朗、戦後のスター、丹波哲郎、後にTVで大スターになった里見浩太郎や山城新伍という具合に、ほぼ三世代にわたる豪華な顔ぶれのキャスティング。 敵役の明石藩家老、鬼頭半兵衛役の内田良平も見事な熱演(ちょっと顔つきや声が仲代達矢に似ています)で武士の苦衷を表現しています。  とにかくぎっしり中身の詰まったロングショット(引きの画面)が多いのに驚かされます。 引きにした場合、たくさんのものを画面に入れなければならないので撮影は大変ですが、なんと言ってもそれでこそ映画の時代劇!



十三人の中でもひときわ目立っていたのが西村晃さん演じる浪人の剣豪。 西村さんといえば、後にTV水戸黄門の二代目黄門様でお茶の間の人気者になりましたが、当時はほとんどがケチな悪役専門で、この役は一世一代のもうけもの(七人の侍だったら、さしずめ宮口精二演じた久蔵でしょう)だったと思います。 DVDのカバーにも下のほうに刀を持って一人で載っていますし。 にもかかわらず、なぜか映画の終わりの方であの扱い。 未見の方がいらっしゃるでしょうから詳しくは書けませんが、あの扱われ方は一体ナゼ? 気になる方は是非見てください。

○ 適材適所の配役の中でも鬼頭半兵衛の内田良平が印象的
レビュー内容:  工藤栄一監督作品としても、東映集団時代劇としても最高傑作であろう。

 黒澤明の「七人の侍」ほど侍一人一人が丁寧に描かれるわけではないが、片岡知恵蔵、嵐寛寿郎、里見浩太郎、西村晃、山城新伍らの刺客たちの個性的な演技と存在感のみならず、敵方の内田良平の見事な男っぷり、菅貫太郎の馬鹿殿、息子夫婦の敵に変えて通行止を通した月形龍之介の意地、その息子役の若き日の河原崎長一郎、権力側の人間をやらせたら右に出るものはない丹波哲郎など多彩な出演者たちがそれぞれの十八番の役で出ているのも楽しい。特に敵方の知恵袋で剣豪でありながら、どうみても非がある馬鹿殿に命掛けで仕える鬼頭半兵衛(内田良平)の人物像を魅力的に描くことで両者の対立に深味が出た。鬼頭半兵衛を演じる内田良平の演技も素晴らしい。

 そして霧の中、落合宿に明石一行が現れてからの怒涛のチャンバラが凄い。あらゆる作戦と罠を駆使して戦う島田新左衛門(片岡知恵蔵)と十三人の刺客、馬鹿殿と判っていながら必死で守り抜く鬼頭半兵衛。剣の達人である西村晃が刀をなくした時の狼狽ぶりや、ラストを閉めるのが、あまり重要でない役の侍の狂った笑いなのも忘れられない。

 工藤監督の集団時代劇では「大殺陣」「十一人の侍」もDVD化を望む。







ランク
4位

魔界転生 [DVD]

千葉真一 , 沢田研二 , 真田広之 , 緒形拳 , 丹波哲郎 ,

レビュー数
6
レビュー平均得点
4.5

○ 千葉チャン十兵衛がイイ!
レビュー内容: この映画を初めて見たのは子供の時。

おどろおどろしい中で、鮮明に記憶に残ったのはラストの対決。

若山富三郎演じる父・柳生但馬守と千葉真一演じる子・柳生十兵衛の

焼け落ちる城内での一騎討ち。

あれから何本か時代劇映画を見たけど、

あれほど息を詰めて手に汗握る心地良い緊張感の斬り合いは

お目にかかっていません。

○ 最高の邦画!!
レビュー内容: とにかく、ストーリーが素晴らしい。

悪霊として生き返った天草四郎。対して剣豪の柳生十兵衛。

十兵衛役の千葉真一は当たり役。ハマリすぎています。

ホラー映画の要素を持ちつつアクション映画としても評価できます。

妖艶な細川ガラシャも最高!

○ 評価が分かれると思う
レビュー内容: おどろおどろしい設定、ストーリーの割に、なんともあっさりと軽い印象。

怖さ、恐ろしさというものが、ほとんど感じられないからであろう。

もともと、山田風太郎の作風はそうした趣であり、原作の味に忠実といえなくもないが。

深作作品ゆえに、もう少しリアリティのある描写を期待した私としては☆三つの低評価だが、

痛快娯楽活劇を求める人にはプラス☆二つでもおかしくはないと思う。

○ 臨兵闘者皆陣烈在前ッ!
レビュー内容: この映画は沢田研二さんの美しさがクローズアップされますが、あるシーンで仲間を見限るシーンがあり、天草四郎を好きになれませんでした、それに対し千葉真一さん演じる柳生十兵衛が、熱くて強くてかっこよい!そのせいかいまだに柳生十兵衛に憧れる始末、若山富三郎さんの殺陣は神業としか言いようがなく、神聖さを感じました!刀は日本のヒロイックアイテムだと改めて認識させられた作品です!

○ 凄艶なジュリー&真田広之
レビュー内容: 物語性と人間の魔性性を秘めた歴史大作。

怨念で生き返った魔界衆の麗しいこと。

なかでも原作にも登場せず深作監督のオリジナルキャラで出演する若かりし真田広之は己の美しさにまだ気づいていないあどけなさゆえのエロスを秘めている。

当時、話題となった沢田研二と真田広之のキスシーンは息を飲むほどに美しい。

おどろおどろしい内容に一輪の花のごとく咲き乱れ散ってゆく霧丸。

深作監督もベスト3に名をあげるほどお気に入りの名作です。







ランク
5位

十三人の刺客 [DVD]

片岡千恵蔵 , 里見浩太朗 , 嵐寛寿郎 , 丹波哲郎 , 西村晃 ,

レビュー数
17
レビュー平均得点
4.5

○ ドキュメンタリーのような時代劇
レビュー内容:  モノクロの画面、淡々としたナレーション、押さえの利いたクールな演出。あたかもドキュメンタリーを観ているかのようなリアリティが溢れている。大向こうをうならせることに絶対的な重きを置く古典的時代劇にはなかった味わいである。居合いの場面では鋭い刀捌きを見せている侍が、襲撃シーンでは子供のチャンバラのような立ち回りになってしまっているが、道場剣道しかしていなかった者が、実際に真剣で命の遣り取りをする段になるとこのようになってしまうのではないかとも思う。ただ、そのリアルさがかえって、見せ場の襲撃シーンをつまらなくしている感もある。時代劇の立ち回りシーンでお約束の高揚感に乏しいのだ。しかし、一見の価値に値する傑作であることに間違いないだろう。

○ リメイク版が楽しみ
レビュー内容: リメイク版が出来ることを知って、今回初発のオリジナル版を観た。舞台設定はあたかも「風雲たけし城」のよう。



理不尽な藩主への怒りから、暗殺の密議から実行へ、そして大団円へ。こんな面白い時代劇映画があったとは知らなかった。緊迫した1時間半余りの仕込みの時が一気に爆発するラスト30分余りの殺陣と趣向は、(多少首をかしげるシーンはあったものの)寧ろ爽快感に溢れていた。



個人的には、これから旧作時代劇映画の森に分け入っていきたいと思わせた見事な一作である。また、リメイク版との比較も楽しみ。


○ パニック映画の傑作でもある
レビュー内容: 時代劇映画に興味のない若い世代に奨めるならば、「七人の侍」か本作ということになるのだろう。優れた活劇であるとともに、「人を殺したことのない人間が、もしも突如殺し合いの場に立たされたら」という、パニック映画の傑作でもある。内田良平の熱演もさることながら、西村晃の死に様が強烈な印象を残す。9月公開予定のリメイクが、この点を外していなければいいのだが。

○ 「惜しい!」の一言
レビュー内容: 完璧に面白い。途中までは。黒澤映画を超える位に面白い。途中までは…

何が駄目かと言うと、罠が発動した後の斬り合いが全然駄目。
罠の全体像が把握し難くて、何故敵が混乱してるのか分からない。
結果、こっちは、大勢が無闇に刀を振り回すのをポカーンと見てるだけ。それまでのドキドキハラハラを全部削がれてしまう。

だから、その後の含蓄の有りそうなラストも全然乗れずに終わってしまう、非常に残念な映画でした。
リメイクでは改善されるのでしょうか?
あと個人的には、西村晃をカッコイイまま終わらせて欲しかったと思うのです。

○ 東映の試行錯誤の結果生まれた傑作
レビュー内容:  東映の時代劇というとパターンの決まった勧善懲悪ものが多かった。ところが黒澤明監督による「用心棒」「椿三十郎」によってそういう映画は完全に吹き飛んだのである。所謂、「三十郎ショック」と呼ばれるもので、この2作の前には旧来の時代劇は色あせてしまったのだった。そこで、もっとリアルなものということで集団抗争を扱った本作が生まれた。謂わば、東映が今後の方針を探るために市場に問うたのが本作だ。片岡千恵蔵や月形龍之介といった従来のスターも出ているが、以前の面影はなく、二人とも厳しくまたリアルな内容に沿った演技をしている。スタッフも俳優も新しい方向を何とか見出さねばという熱気も感じられる。最後の殺陣のシーンでは手持ちカメラも用いていっそうの臨場感をだそうとしている。

 さて、VHSでは画面の両側が少しトリミングされて、場面によってはよくわからないところがあったが、DVDではスコープ仕様でほぼトリミングのない画面なので、改善されている。

 なお、この作品は例のDVD付き雑誌でも取り上げられていて、詳しい解説付きで価格も安くなっている。







ランク
6位

七人の侍(2枚組)<普及版> [DVD]

三船敏郎;志村喬;稲葉義男;宮口精二;千秋実

レビュー数
37
レビュー平均得点
5.0

○ 言葉では語り尽くせない、観てもらうしかない
レビュー内容: これほどまでに一つの映画に のめり込んだのはいつ以来か。
黒澤映画を初めて観ましたが、陰鬱そうだとか、昔に撮られた単なる時代劇だとか、見当違いな先入観で、この作品を避けていたことを今、後悔しています。
鮮烈にして躍動的な人物描写が、まず素晴らしい。そこから描き出される人間の悲哀、滑稽さ、欲望などが渦巻く重層的な群像劇は3時間超の長さを満足感に変えてくれます。
そして、クライマックスの合戦シーンは圧巻。何万人規模の戦いではなく、七人の侍と村人対四十騎の野武士の対決にしてこの迫力、人生で観た合戦シーン の中で最上であると確信します。

ラストシーンにおける農民と侍との対比も見事。名作や権威に媚びる趣味は全くありませんが、この作品は文句なしの五つ星です。

○ 人間の濃さが詰まった作品
レビュー内容:  フランシス・コッポラ監督が影響を受けたという「七人の侍」をようやく観ることができた。凄い、凄いとは聞いていたがやっぱり凄かった。



 近年流行しているSFXを使った作品(CGなどの特殊技術のことです)は映像としては綺麗だけど、どうも人間らしさが足りないと思っていた。そんなときに「七人の侍」を見ると、まだ白黒のフィルムを使っていながらこれだけの”リアルさ”を出せるのは黒澤監督にしか出来ない業だと納得させられた。人がわらわらと動くのだ。農民は風になびく雑草のようにあっちへ行ったり、こっちへ行ったり、興味があれば驚き、野武士が襲って来れば一目散に逃げ出す。そして三船敏郎演じる菊千代は三国志の張飛を見ているようで、乱暴なのだが人情味に溢れていた。

 DVD二本にわたる大作なのに、ちっとも長さを感じなかった。それはひとえに、良く練られた脚本とリアルな俳優たちの演技が観客に飽きさせる暇を与えなかったからだろう。

 とにかく観るべし! どんなに大金を積んで作った映画でも、「七人の侍」に匹敵する映画などほとんど存在しないに違いない。

○ 利他的であること、共同体として村
レビュー内容: 七人の侍 DVD 1954年



見るのは2度目か3度目か。

やはり凄い、毎回、気がつく点というか奥深さに感動する。

村と言う共同体の多様性(善人もいれば悪人もいる)、利他的な侍(もちろん利己的な侍もいる)、そして農耕と山の幸で生かされる人々。

五月女(田植え娘)のラストシーン、そこに日本の原点があるように思う。

まさに手入れの思想、自然からの恵みと農業が生み出す実り。


○ 全部が含まれている
レビュー内容: 本屋でDVDを買いました。ぬかるみの中で右往左往する馬のひずめの音と足の撮影

は迫力がありました。また馬一頭しか入れないような狭い入り口から敵を一人ずつ

入るようにし掛けて袋ネズミで射止める作戦も面白かったです。



昔風に言えば“水のみxxx”出身の菊千代(三船敏郎)が

盗んだ家系図を見せて由緒ある侍出身を見せかけて演説したり、貧困極まった農民達が、、、

実は貴重な食物を隠していた、また村人達が恐れてかくまっていた娘達が出てきたときの

菊千代の驚きと喜びのシーンも真実味がありました。



一本調子ではなかった、それどころか貧困にあえぐその時代の農民の心情、

浪人たちの状況、ラブストーリー、悲哀、戦争作戦 etc.が名演技と一緒に

映画全体に上手に組み込まれています。



黒澤明は言うまでもなく、三船敏郎のナチュラルで朴訥とした演技とそれでいて

物凄く豪快!と思うととても優しい表情を見せる彼のlooksは世界的に通用します。

○ 名作。
レビュー内容: 「とりあえず観とけ」的映画。



あぁなるほどなぁ。

今の人はこういうのをマネしてるんやなぁ。

と思う場面が随所に登場。

さすがに古臭さは否めないものの、それすら「味」になっているのです。

ただただ完成度の高さに脱帽するのみ。



ストーリーは単純なのに細かく作りこまれていて、登場人物が十分に生きている。

様々なギミックも用意されていて、飽きさせない構成も見事。

月並みながら、「豪快にして繊細」という言葉がピッタリなのです。





「これは俺なんだよぉ」(ミフネの名ゼリフ)は涙ものです。



http://review.btmup.com/dvd_movie/seven-samurai-akira-kurosawa.html







ランク
7位

七人の侍 [Blu-ray]

三船敏郎 , 志村喬 , 稲葉義男 , 宮口精二 , 千秋実 ,

レビュー数
13
レビュー平均得点
3.5

○ 音が良い、これに尽きる。
レビュー内容: 本製品、映画通の厳しい批判の矢を全身に浴びていたが、そういう扱いをされるような酷いものではない。というよりも、画質も音質も今まで鑑賞したことのある同作製品の中では最良と思われるのだ。



確かに「羅生門」の出来は最高だった。画質的にあれ程のきめ細かいレストアをされてしまうと技術者達の仕事に敬意を示さざるを得ない。それに比すると、本作BD版の修復は完全とは言い難いだろう。何よりも時折入るゴミやキズが気になる。ただ、それはあくまでもBDとして「羅生門」並に期待して観た場合であって、古い映画であり、原版の保存状態などを鑑みると、それ程この仕事を批判する気にはなれない。いや、よく修復している方だろう。DVDのレストア物と比較すると、やはりそれなりにキズが控えめになっていることは明らかだ。しかもHD画質の鮮明さでそうなのだから、実際にはかなり目立たなくなっているのであろうと想像される。一部全体の劣化が激しく酷い画像の箇所があるが、技術屋さんも魔法使いではないのでこれを完全に修復するというのは困難だろう。

また、全体的な画像のコントラストや輪郭のシャープさは本製品で初めて得られたのではないかと評価できる程に仕上がっている。俳優の肌の質感が良く分かる。



DVDと比較して進歩がないとおっしゃる方や、劣るとお考えの方は相当厳しい鑑賞眼をお持ちなのか、BDで発売する製品に対してそれなりの高い閾値を求めていらっしゃる方なのだろうと思われる。だが、考えて欲しい、本作は1954年の作品だ。修復してこれだけの鮮鋭度を得られるだけのマスターが残っていた事自体ありがたいような作品だ。「羅生門」がファインプレーなのであって、決して本作が悪い仕事な訳ではないのではなかろうか。





画質の評価はさておき、音質の面では快挙と言えるレベルに達している。旧来の本作の音声は字幕無しで聞き取れるものではなかった。ノイズが異常に多いのに加え、セリフ等の音声が篭ってしまっており、「ザラザラした中にゴニョゴニョと何か話している」と表現せざるを得ないようなものだった。

BD版の快挙は、Dolby TrueHDのリミックス5.1chだろう。字幕無しでセリフが分かるのだ!この感動は「七人の侍」の音にジレンマを感じたことのある諸兄には理解していただけるのではなかろうか。しかも、5.1chではあるものの元がモノラルの物であるので、それ程の立体感がある訳でもなく、元もとの音声の雰囲気は十分に保てている。オリジナルのモノラルLPCM、91年版 2ch LPCMも収録されているが、Dolby TrueHD リミックス5.1chの音の良さには飛び抜けた観がある。



画質云々をおっしゃる方でも、音質面では今までに無かった物を感じられるであろうことは間違いない。個人的に画質も一定の評価をするが、本作BD版は音に尽きる。これもHDの楽しみである。





とはいえ、古い作品である。それを十分に念頭において、そのワビサビも楽しまなくてはもったいない。

○ 不評のようですが
レビュー内容: 皆様のレビュー読み、買うのを躊躇しましたが、良かったです。

平成3年のリバイバル、VHS、DVDと観て来ましたが、

ブルーレイの恩恵は充分受けていると思います。



この位古いモノクロ作品は画像が悪いと

傷入りまくって人の動きも人間離れして見えたりしますが、

表情の細かい部分もよく見え、鮮明です。

コントラストもクッキリして、確かにシーンによっては

傷の雨や靄が全体にかかったような感じもしますが、

かつてこれだけいい画面でこの作品は見れなかったと思います。

逆に最後の雨の決戦シーンは、もっと画面が荒れた方が

生々しく迫力あったのでは、と思える程です。

評判の「羅生門」が欲しくなり購入予定ですが、そちらを体験したら

私の評価も変わるのでしょうか、

しかし普通に考えてこの作品を長く愛する者として

充分堪能するに値する映像と思いました。

○ この槍をとれ!
レビュー内容:  LD、DVDと所有してますが、BDも迷わず購入しました。まさに空前のスケール!画質、音質ともに向上していると思いますが、なにより「休憩」から操作なしで後半が開始するドキドキ感は、BDさまさまです。

 合戦のシーンが素晴らしいのは、三船敏郎の悪戯や独白、志村喬の抜刀での喝、千秋実の憤死と旗など、名シーンの積み重ねの上にあるからでしょう。「侍」と農民を通じて、戦闘の専門家にだけ防衛を任せるのではなく、自分のものは自分で守る気概を持つべきだという、気高く硬派なメッセージも織り交ぜられた、不朽の名作です。

○ 相変わらず
レビュー内容: 作品自体は勿論5つ星。今回のBDは相変わらずクッキリ感のない絵。DVDからの進歩無し。ただ音のサラウンド音声時に多少聞きやすくなっているように感じた。クライテリオン版が出たら買うと思う

○ 今ひとつ納得できない
レビュー内容: 作品の内容に関しては、

数々の素晴らしい評価がありますので、

ここではあえて触れずに、

ブルーレイになった事へのメリットを書きます。



・一枚に207分丸々収録されている

・VHSの再生時のようにヘッド擦れが無いのでノイズが付かない



本当に、 このくらいじゃないでしょうか。

画質はDVDに比べて、

正直そこまで向上しているとは思えません。



特にノイズリダクションが可能な機器は、

2009年現在、全ての傷を自動で取り除く事は不可能なはず。

以前、画像処理の仕事をしていた事もあり、

手作業でほとんど行うため、スタッフの感性で、

その程度が決まります。



例えば、雨のシーンのフイルムの傷を、

雨粒を残して全フレーム消すという事は大変難しい。



なぜなら、

雨全てをCGで消す事が、

まず出来ないのが現状だからです。



なので、今回のブルーレイを見る限りでは、

取り除いたのは目立つ大きな傷のみです。



そもそも、 こんな未完成な作業を巨匠が見たら、

何と言うだろうか。



後は、毎度の事ですが、音全般が聞き取りにくいので、

字幕表示をオンで見ることをオススメします。






ランク
8位

柳生一族の陰謀 [DVD]

萬屋錦之介 , 松方弘樹 , 千葉真一 , 三船敏郎 ,

レビュー数
4
レビュー平均得点
4.0

○ おもしろい
レビュー内容:  この作品は、映画館で見て、レンタルで借りて、やっと買うことができました。千葉真一さん、成田三樹夫さんの演技のすばらしさは、書くまでもありません。ぜひ、見ていただきたい作品です。

○ 成田三樹夫氏の怪演が絶品!
レビュー内容: 名立たる役者さんたちの名を見れば、なんとなくそれぞれの役柄が想像できそうな気がするわけですが、

この作品で故・成田三樹夫氏演ずる最強の公家さんには本当にびっくりでおじゃる!

このキャラクターを独立させてスピンオフ作品を作っても良かったのでは、と思うくらいです。

千葉真一との対決シーンがあっさりとしているのが残念でなりません。

個人的には、本作は「魔界転生」と並び深作監督の奇想天外時代劇の双璧を成す怪作として

後世に語継がれてほしい作品ですねえ。


○ 夢でござぁぁるっ!
レビュー内容: 千葉真一が映画、テレビ、舞台と演じ続けた柳生十兵衛の初出作品です。
若い躍動感にあふれた千葉十兵衛のアクションが素敵です!
十兵衛の妹、柳生茜を演じる志保美も凛々しく
テレ朝の『柳生十兵衛暴れ旅』では、茜が主演になったぐらいのハマり役でした。
もちろん萬屋錦之介の鬼気迫る柳生宗矩役こそがこの作品の真骨頂です。

○ 豪華な出演陣で時代劇俳優・萬屋錦之介がスクリーンに復帰した記念すべき大作!
レビュー内容:  60年代後半から任侠映画、実録ヤクザ映画路線に切り替えて、長らく時代劇を製作していなかった東映が久しぶりに作った大作時代劇。

 監督が深作欣二だし、東映やくざ映画の俳優(松方弘樹、千葉真一、成田三樹夫)が多く出演しているので、陰謀渦巻く群像劇は「仁義なき戦い」のチャンバラ版のような感じでしたが、その中でただ一人正統派時代劇の演技を見せる萬屋錦之介の存在感が圧倒的。この老けの悪役はよかった。この後の「真田幸村の謀略」の悪役・家康も最高だった。

 千葉真一の柳生十兵衛も格好よかったし、成田三樹夫の公家様も面白かったし、志穂美悦子もキマッていた。三船敏郎、山田五十鈴、西郷輝彦、原田芳雄、大原麗子、芦田伸介などオールスター・キャストも壮観だった。

 全体に少し暗い印象はあるが、出演者たちの熱演と史実無視の奇想天外なストーリーで面白い映画になった。







ランク
9位

切腹 [DVD]

仲代達矢 , 岩下志麻 , 石浜朗 , 丹波哲郎 , 三國連太郎 ,

レビュー数
39
レビュー平均得点
4.5

○ こういう作品は今の日本は作れない
レビュー内容: 昨年でしたか、仲代自身が 新聞のインタビューで「時代的にこういう作品は今はもう作れない」というようなことを語っていたのが印象深い。この作品の撮影現場はすごい緊張感がみなぎっていたという。それに比べて、今の日本映画からはテレビドラマのようなものしか出てこない。甘っちょろいものしか作れなくなった日本の映画界。「切腹」を観るにつけ、ため息が出てくる。

○ 竹光切腹のド迫力!
レビュー内容:  重苦しい、辛い、救い様の無いストーリー。緊張感、迫力はあるが、明るい朗らかな場面は一切無い。これを映画館で観たらそうとう後引くだろうなあ。



 題名だけはかねてより知っていたが、みなもと太郎の漫画『風雲児たち』の中で、本作の竹光による切腹シーンが言及されていて、一度見てみたいと思った。



 確かに、目を背けたくなる程のド迫力の名演であった。三國連太郎のセリフで「舌を噛み切らんとせんとは」ってのを聞いて、あの介錯が失敗し中々死ねなかった三島由紀夫の絶命場面とかぶった。



 白黒の時代劇にしては、セリフが意外なほど明瞭でゆっくりとしていて聞き取りやすい。ただ、仲代のセリフはあまりにゆっくり朗々としていて、まるで歌舞伎か詩吟のよう。



 普通の時代劇ではなく、考えさせ、胃にもたれるタイプの映画だ。勅使河原蒼風による題字、武満徹による音楽も作風にぴったりマッチしている。

○ 痛烈
レビュー内容: 武士道とは何か
なんで在るべきか

少なくとも、マニュアル化するべきものでは無く、個々で見い出すべきもので、形式ばった虚飾に満ちたものでもない

この作品において、その武士道をもったものが武士とよばれたものたちではなく、そこから追い出された浪人であったのは、なんとも皮肉である

○ 極上のサスペンス
レビュー内容: この作品はかなり好きで何度も観ているが、全然飽きないし新しい発見もある作品だ。今回も久しぶりに観直して重厚な作風に酔いしれてしまった。

時代劇でありながら、サスペンス風。主人公が何故、井伊家での切腹を申し入れたのか。以前、竹光で切腹させられた男との関係は。切腹の際の介錯人に選んだ3名が何故全員病欠なのか。これらの謎は物語が進むにつれて徐々に紐解かれるところは何ともサスペンス風。

そして、最後に暴かれるのは武士の命とは何か。天下泰平の江戸時代には、それは建前の話なのかを痛烈に描いている。観終わった後、井伊家の家臣の行為は現代社会の建前を重んじるばかりで行われている理不尽な所業を思い出させられて悲痛な感覚を覚えた。

井伊側の三國連太郎と浪人の仲代達也との問答は最初から最後まで緊迫感が持続して作品に重みを与えており最高。仲代達也と丹波哲郎との決闘は強風の中という斬新な設定だが、どうも丹波の殺陣のマズさを今回は発見してしまった(殺陣は圧倒的に仲代の方が上手い)。でも、それはそれでたいした話ではない。

ラストにいたるまでは主人公の思いを成し遂げるサスペンス風で楽しめ、ラストで武家社会に対する批判を現代社会に写した形で締めくくり心に重くのしかかる。単に切腹という海外受けする題材でカンヌ映画祭の賞を取ったのではないことは一目瞭然。海外の賞を総なめにする小林正樹監督の最高傑作と言っても過言ではない。




○ 時代を超えた名画
レビュー内容: あまり知られていない(と思う)が日本映画史上の傑作のひとつに

あげられると思う。

芸術的ともいえる映像美と優れた脚本、仲代達也の卓越した演技。

また、視聴者の先入観を上手にいなす人物設定…と、面白さに

ぐいぐい引き込まれました。



しかし、本作で最も感銘を受けたのは現代にも通じると思われる

社会の矛盾・不条理を見事に暴いた点にあると思う。

圧政に翻弄される人々と形式ばかりを重んじて真実を見たくない(隠す)

権力者。この構図はいま、なお変わらない。







ランク
10位

山桜 [DVD]

田中麗奈 , 篠田三郎 , 檀 ふみ , 東山紀之 , 北条隆博 ,

レビュー数
19
レビュー平均得点
4.5

○ これが良いと思う人は藤沢原作を是非読むべし。
レビュー内容: 藤沢周平原作による短編集『時雨みち』を映画化。



藤沢周平+山田洋次の映画作品については邦画の勢いを作ったともいえる出来で私自身も何度か観ている。あのポップアイコンともいえる『キムタク』を観・れ・るレベルに押し上げた才能は流石。齢77歳の後期高齢者に再度藤沢作品の映画化を望むのはこういった映画を見せられるからだ。



セリフを必要最低限に排した方法が良いか悪いかは問題ではない。演者の技量も問題なら、監督の藤沢作品の理解にも首を傾げたくなる。主演の田中麗奈は言っちゃなんだが、日本的な美の要素にそぐわない気がする。旦那に『見下すような眼でみるな!』と罵倒されるが、個人的には(田中さんのファンにはゴメンナサイ)爬虫類に睨まれているような…。また、剣豪を演じている東山は殺陣こそ美しいが、まるでジャニーズの舞台を演じているよう。自分が如何に格好良く映るかやたらと注文が出ているのではと訝しがってしまう。まぁ撮る側の問題も多いが。この辺をキムタクで撮った『武士の一分』とよく比べてもらいたい。4ヶ月も正座wして全く変わらない表情はジェームス・ボンドも真っ青。また、敵役の村井国夫の情けなさと言ったら…トホホ。



リアルの表現をどう捉えるかは、人それぞれだが、山田作品を観てこれを撮ったあとに監督はどう思ったらだろうか?寅さんで日本の下町という違和感を独自の視点で切り取った御大は日本を良く理解している。



唯一の救いは『栞』をエンディングに披露した一青窈だろうか。『蝉しぐれ』に続き、聞かせてくれる。出来れば彼女のPVで5分程度にこの映画をまとめてくれたら星3つにしたんだけどなぁ。


○ 静かなる日本の伝統美。
レビュー内容: 弥一郎と野江の出会いは一度だけ。

会話はほんの一時、しかも相手への

気持ちを口に出すこともなく。

なのに、二人の想いが痛い程に

伝わってくるのはなぜでしょう。

それにそれぞれの母親も。

言葉は少ないが、我が子らを察し

温かく包みこむような優しさが、

じんわりと伝わってきます。



音楽もそう。

ピアノとバイオリンが、所々で

少ない旋律を奏でるのみ。



表情の裏に隠した想い、美しい所作、

音楽の間、四季を告げる自然の静寂。

それだけで成り立っていると言っても

過言ではありません。

しかも無駄な台詞やシーンは皆無。



男は寡黙を貫き、女は耐え忍ぶ。

西洋ナイズされた現代の我々に

日本の伝統美を思い出させる

本当に美しい日本映画です。

ぜひご覧ください。

そして最後は、素の自分に辿り着いた

野江といっしょに涙して下さい。

○ 藤沢周平さんの原作映画の中では極めて秀作です。
レビュー内容: 藤沢周平さん原作の映画やドラマはほぼすべて見てきていますが、

「蝉しぐれ」や特に「武士の一分」など原作の良さを

うまく出せていない映画が続いていたので、この「山桜」を

あまり期待せず見ていたのですが、予想を大きく裏切られて

とてもよく描かれていて、さわやかな感動がありました。

安心しました。

これからもまだまだ映画化されるだろう藤沢作品を

再び期待して待つことができるようになりました。




○ 矛盾が多い映画
レビュー内容: 本映画の映像は綺麗。また内容も決して決悪ではないが、ラストがどうしてここで終わりという感じです。肩すかしを食わされた思いです。夫に先立たれ、出戻りの主人公が、剣術使いは恐ろしいというイメージで今の優柔不断な夫と一緒になる。しかし本当は好きな剣術使いがいた。ここも剣術使いは恐ろしいが何時心ときめかす男性に変貌したのかの説明も不足。彼と一緒になっておればこの話も無かったのかもしれないし、現実には相思相愛であったのであろうから、ここの辺りの説明が不足している。また夫を拒み続けるならなぜ好きでもない夫と一緒になったのかという矛盾。禄高も主人公の家の方が格が上というのであれば。

最後に上杉鷹山の様な名君のお裁きを期待したがそれも叶わなかった。出演者が持って回った様な判った様な台詞を言うのには良いと評価される方もおられるが、私には出戻りの後に彼との縁談があった際になぜその時に二人を一緒にさせてあげなかったのかといぶかしく思うだけである。それでは映画にならないと言われればそうであるが、矛盾と言えば矛盾であり、主人公が何度も道場を見つめる場面は未練がましい。結局藩主の裁断はどうなるのか、二人はその後どうなるのかそれはあなた方のご想像次第というラストは頂けない。

○ たまらなく美しい作品
レビュー内容: 「はつ恋」の篠原哲雄監督、田中麗奈主演コンビの作品。



またまた、美しさ抜群の出来栄え。



画の美しさ絶品。



ストーリーの気高さ最高。



東山紀之も意外な存在感。



日本の美、ここにあり。必見の名作。


posted by はやぶさ じろう at 00:00| 日本映画